司馬遼太郎先生の描かれる小説の中でも、特に幕末の時代の小説が好きで、よく電車の中でも読んだりして一気に読み終えた記憶がある。当時、サラリーマンの私は、これらの小説の中で語られる言葉。例えば、「こういうのを人物というのかもしれない。おなじ内容の言葉をしゃべっても、その人物から出ると、まるで魅力が違ってしまうことがある。人物であるかないかは、そういうことが尺度なのだ」、「世の既成概念をやぶる、というのが芯の仕事というものである、と竜馬はいう。だから必要とあれば大名に無心をしてもよい。」、「人間はその現実から一歩離れてこそものが考えられる。距離が必要である。刺激も必要である。愚人にも賢人にも会わねばならぬ。じっと端座していて物が考えられるなどあれはうそだと継之助はいった。」、「漢は愛嬌こそ大事だと西郷はおもっている。鈴虫が草の露を慕うように万人がその愛嬌に慕い寄り、いつのまにか人を動かし世を動かし、大事をなすにいたる、と西郷はおもっている。」などに、人との向き合い方、仕事の取り組み方、物の見方などを学ばせてもらった記憶がある。
世に棲む日日
骨肉の抗争をへて、倒幕へと暴走した長州藩の原点に立つ吉田松陰と弟子高杉晋作を中心に、変革期の青春群像を鮮やかに描き出す...。




王城の護衛者
薩長両藩が暗躍し、攘夷派の浪士たちが横行する、無政府状態に近い幕末の京。新たに京都守護職を命じられた会津の青年藩主・松平容保は、藩兵千人を率い、王城の護衛者として治安回復に乗り出すが、複雑怪奇な政治の術数に翻弄され...。

燃えよ剣
武士になる志を胸に土方歳三は京都に入る。そして、同志とともに新選組を結成し市中を警護する任務にあたる。土方は厳しい規律を定め組織を統率し、幕府を倒そうとする勢力を制圧していく。動乱の日々の中、土方は1人の女性と関係を深めるが、時代の流れは倒幕へと向かっていく...。


幕末
歴史はときに血を欲す。暗殺者も凶刃に倒れた死骸も、共に我々の歴史的遺産である...。

竜馬がゆく
土佐藩で生まれた坂本龍馬は、元来、高い地位になく、幼い頃は姉の後ろに隠れているような子供だった。しかし、成長を遂げるとともに時代、制度に矛盾を感じ、また、勝海舟との出会いにより、海外に比べて日本がどれだけ遅れているか、さらには危機感も感じるようになる....。








最後の将軍
ペリー来航以来、開国か攘夷か、佐幕か倒幕かをめぐって、朝野は最悪の政治的混乱に陥ってゆく。文久二年、将軍後見職としてはなばなしく登場したのちの十五代将軍・徳川慶喜は、優れた頭脳と明晰な頭脳をもって、敵味方から恐れと期待を一身に受けながら、抗しがたい時勢にみずから幕府を葬り去る...。

酔って候
嘉永元年9月。藩主の山内豊惇(やまのうちとよあつ)が25歳の若さで急死したことから、容堂が土佐24万石の太守になり、容堂が藩主となってしばらくたった頃、幕府で将軍継嗣問題が起こる...。

花神
日本第一の蘭学塾と名高い大坂の適塾に風変わりな男がいた。その男・村田蔵六は周防国の百姓医の生まれで、抜群の成績を修めて塾頭にまで取り立てられた秀才であった。が、その人柄は恐ろしく無愛想で、必要なこと以外は一切口をきかない。たまに口を開いても出てくる言葉は喜怒哀楽の片鱗も見せない小理屈ばかり...。



アームストロング砲
幕末随一の文明藩、佐賀藩の鍋島閑叟は、若い秀才たちに極端な勉学を強いた。近習秀島藤之助は、世界最新の高性能大砲の製造を命じられ、頭脳の限り努力する。酷使された才能は弊れたが、完成したアームストロング砲は、彰義隊を壊滅させ、新時代を開いた...。

峠
徳川慶喜による大政奉還も奏上され、260年余りに及んだ江戸時代が終焉を迎えた幕末。そんな動乱の時代に、幕府にも官軍にも属さず、小藩・越後長岡藩の中立・独立を目指した男、河井継之介...。



胡蝶の夢
佐倉順天堂の創設者の実子良順は、奥医師松本良甫の娘登喜と結婚して婿養子となる。奥医師の見習いをしつつ、オランダ語を学んでいた良順のもとへ、佐渡から来た島倉伊之助が弟子入りするが、才能がありながらも厄介ごとを引き起こしがちな伊之助は、一旦佐渡に戻る。伊之助は子供のころから祖父伊右衛門により教育され、特に語学を学ぶことにおいてずば抜けた才能を見せたが、反面良好な人間関係を築くことがなかなかできず、これが後々まで災いする...。




大坂侍
舞台は幕末の大阪。幕府の身分制度は「士農工商」だが、大阪では逆で豪商たちが大きな力を持っていた。同心・鳥居又七は武士の面目をたてようと彰義隊に参加することになる...。



